オイルクーラーホースの交換 部品代:\16,440 外注費:\0 作業時間:8時間(オイル&フィルター交換含む) お勧め度: プロに任せた方が無難だと思いますが、「エンジンを降ろさないと無理」と言われることも多いようです。 作業の品質を考えると私も「そう」だと思います。 オイルクーラーホース(以下「ホース」という。)はフィード側とリターン側各2本の合計4本が使用されており、この系統のオイルはエンジン⇔ホース⇔チューブ(パイプ)⇔ホース⇔オイルクーラー(以下「クーラー」という。)という流れです。 チューブとクーラー間のホース交換は楽勝ですが、エンジンとチューブ間は作業スペースなどの関係で難航します。 事前準備として、防護メガネ、ジャッキ、リジットラック及びオイル交換用具は必須です。 オイル漏れはないものの、ホースクランプ(以下「クランプ」という。)及びボルトの錆具合は経年を感じさせます。 クーラーも結構腐食してますが、こちらは予算の関係で再使用します。 予めオイルを抜き、オイルフィルターを外し、更にアンダーカバーも外しておきましょう。 正解かどうかは判りませんが、とりあえず赤丸のクランプから緩めます。 個人的な見解としては、一番下からホースを外していけば、他の所からのオイルの流出が少なくなるかな・・・と(^_^;) こちらのホースはリターン側のようです。 ホースからもチューブからもまあまあオイルが出ます。 クーラー側のクランプも緩め、1本目のホースの取外しが完了します。 フィード側の赤丸部分のクランプを緩めようとしたら・・・破壊しちゃいました(・・;) やはり潤滑剤などケミカル用品をスプレーしておかないと、小さなトラブル対処に追われる可能性が高まります。 簡単な構造で、かつ、再使用しないから壊しても良いという考えはダメです。 安全、作業品質、作業効率を考えて作業しましょう(反面教師) クーラーを固定しているボルト3本とボーダーのエアクリボックスを固定しているネジを外せばクーラーが取り外せます。 かなりの疲労が見て取れます(・・;) 予めCRC556をスプレー(笑)しておいた赤丸クランプを緩めます。 ホースを外して2本目のホース取外し完了です。 ここまでは簡単な工具と私程度の整備能力で楽勝です。 エンジンとチューブ間のホース交換は難航します。 チューブ側は楽勝ですが、エンジン側は作業スペースが少ないです。 画像はフィード側で、車体下側から撮影したものです。 クランプが見えているものの作業スペースがありませんので、右上に写っているプレートを取り外します。 青丸のクリップをラジオペンチなどで摘み、コネクターをプレートから離脱させ、その後赤丸のボルトを外してプレートを取り外します。 プレートを取り外すと、ある程度の視界と、十分ではありませんが作業スペースを確保できます。 狭いスペースですが、地道にクランプを緩め、ホースを外してください。 それにしても・・・滲んだオイルなのか垂れてきたオイルなのか判りませんが、砂やホコリがかなり付着してます。 オイルに付着した砂やホコリのほかに、オイルも結構出てきますし、以後の作業は防護メガネをかけて挑んでください。 ちなみに画像上側中央がタービンです。 エンジンとチューブ間には、ホースを固定するホルダーがあります。 基本的には上側から外さなければ下側は外れない構造。(固定している部分は樹脂製) しかも、外したフィード側のホースは下側・・・(・・;) 仕方なくエンジン側のリターンホースを外します。 リターン側ホースは、オイルパンに繋がっています。 うッ!!クランプが緩めにくい方向に・・・頑張りましょう。 ちなみに画像上側がオイルフィルターブラケットです。 ホースは意外なほど簡単に抜けます。 チューブ側はエンジン側に比べて楽勝です。 リターンホースには専用のホースブラケットがあります。(材質はスチールでホース固定部分はラバーコート) 画像中央がフィード側ホースの取付部で、その上側がリターンホースです。 リターンホース交換の難関は、そのルートにあります。 オイルフィルターブラケットとエンジンブロックの狭所を通っています。 スペース的にブラケットを外す工具もないし、無理して壊しては意味ないし・・・と色々検討すべき事項があります。 しかもアクセスは下側からですので、作業効率もイマイチ。 ここで四苦八苦して多くの時間を費やしました。 また、ホースを養生しているゴムカバーがあるので更にスペースを削ります。 取り外した再使用しない部品群。 ホース類は、新品に比較すると柔軟さは低くなっていましたが、硬化はしていませんでした。 心なしか痩せている? 新品の部品群。 ホースの白いマーキングは、ブラケットで固定する部分のようです。 クーラーのリターンホースに膨らみが・・・(画像は新品の方) これが噂のオリフィスか? 取り外した部品をカッターで裂いてみると、ありましたよ、金属が。 オリフィスを摘出。(残念ながらピンボケ) オリフィスって流量などを調整するものですよね。 これで流れを抑えて油圧低下を防止しているのでしょうかね。 クーラーはパーツクリーナーで洗浄し、耐熱シルバーで塗装してみました。 もちろん近くで見ちゃイヤ~ン仕様です(笑) 逆手順で各ホースを取り付けて、クランプを確実に締めれば完成です。 満足度は増しますが、作業品質上心配な部分も確実に増します。 ちなみに、車体下側からの作業がほとんどですので、クリーパーがあると楽チンです。しかし、クリッパーのプラス分の高さを安全に確保するリジットラックも必要になりますし、高く上げるためのジャッキも必要になりますので、様々な事項の検討が必要になります。