サージタンクの取付けと付帯するホース類の交換 部品代:約\50,000 外注費:\0 作業時間:32時間(疲労のための休息時間含む) お勧め度:プロに任せた方が無難 エンジンヘッドカバー(整備要領書では「ロッカーカバー」)からのオイル漏れを修復するため、やむを得ず踏み切ったサージタンク(整備要領書では「コレクター」)の取外しですが、外すからには可能な限り交換できるホース類を交換したいところです。 もちろん全て交換するのが理想ですが、財力や技術力を検討しながらのチャレンジとなります。 サージタンクを取り付けるためには、サージタンクを取り外さなければなりませんので、予めサージタンクの取外しを参照してください。 工具に関しましては、特殊工具とまではいかないまでも、色々な形や長さのプライヤーが必要となります。 サージタンク裏のホースは全て交換します。 取り外すときにカットしたホースは、どこに繋がっていたのか確実に記しておきましょう。 旧ガスケットの残骸も取り除きます。 清掃、脱脂した後、余分な物が入り込まないように養生します。 私はガムテープで塞ぎましたが、マスキングテープの方が糊など残らず、後の作業が楽になります。 運転席側のホースは、特に硬くなっている感じもありません。 こちら側はパイプも交換します。 助手席側のホースも特に硬い物はありません。 こちら側のパイプは、製廃のため再使用します(・・;) 多少の錆こそあるものの、再使用には十分耐えられそうです。 冷却水系統の錆つきは仕方ないですかね(-_-;) ブローバイ系のホースは、かなり硬いです。 新品があるなら即カットです(^_^;) 車内に入り込むヒーターホースも交換です。 ここが破裂すると相当高額な工賃を請求されそうです(・・;) ヒーターホースを外せば、その他のホース交換も少~し楽になります(^_^;) やはり多少の錆があります。 ホースクランプを外し、ホースを取り外すのは至難の業です。 外したホースの下に、交換すべきホースが見えるという精神的にも辛いところですが、頑張るしかありません。 片側のヒーターホースの錆具合は、なかなかの状態です(-_-;) 車内側は真鍮なのか銅なのか判りませんが良好な感じです。 こちらのホースもやむを得ず裂きましたが、かなりの錆のようです(>_<) 錆びた部分は、浮き錆を落とします。 ウエスを下側に敷いて養生し、ワイヤーブラシで磨きました。 真鍮ブラシで磨いた方がパイプを傷めませんのでお勧めです。 錆びた部分を全て取り除くと、パイプの肉厚が減り過ぎてしまったり、ピンホールがあいてしまうこともあります。 そこでPOR-15など錆を封じ込めるタイプのコーティング塗料を使います。 使い捨てなので、100均などで販売されている筆を使用し塗布します。 本当に良いのか不明ですが、レストア系の方々の間では有名なようですので、信じてみます(笑) 交換したホースは、確実に固定しておきます。 失念がないよう注意しましょう。 画像のホースクランプは、車内側ヒーターホース用の物ですが、形状が違いました(・・;) 最初から広がった状態にあり、引っ掛かっているツメ部分を外すと「バチン」という音とともに径が小さくなります。 エアクリーナーとターボ間のホースを交換します。 しかも運転席側、助手席側ともに(^_^;) 理由は・・・ ブローバイ系のホースをカットするとき、一緒にホースのガイド部分もカットしてしまったからです(-_-;) 長く乗るつもりですので交換します(>_<) ターボ側の矢印のホースクランプを緩めます。 エアクリーナー側の矢印のホースクランプを緩めます。 これで取り外せます。 両方ともエアクリーナー側のホースとクランプは、FASTではセットのようでしたが、どうやらクランプがホースに固定されているようです。 ホース内部はオイルが・・・こんなもの?(・・;) 過給圧コントロールソレノイドは、両バンクとも交換します。 結構高価ですが、後々交換する工賃がバカバカしいかと(笑) ここら辺は、ホースがゴチャアゴチャしていますので、繋がっている場所を記しておきましょう。 助手席側は三又が二つ、運転席側は一つあります。 部品は準備しましたが、ホースがオリフィス入りで、かつ製廃だったり、スペースがなかったりで全てを交換できませんでした。 取り外すと画像のような感じです。 助手席側は、上側がプラスチックの三又、下側がスチールの三又です。 画像は助手席側ですが、狭いスペースでも頑張って、できる限り交換します。 オイルレベルゲージ用ステー付近の冷却水系ホースを交換します。 後々矢印の穴を過給圧コントロールソレノイド用ステーに固定するのですが、パイプの角度が合わなかったり、狭かったりで苦労します(>_<) 矢印のホースを取り付けます。 繋ぐこと自体は簡単ですが、ホースクランプで苦労します(^_^;) 取付け可能なホースは、ドンドン取り付けます。 この異なる径のホースに意味があるのか素人には解りません(^_^;) 矢印のバキューム系ホースを交換します。 一本少ないですが運転席側も同様に交換します。 細いホースがサージタンク前側など、バラせば色々解ってきます。 交換しやすいホース交換は楽しい♪ 長さを合わせ、荷札も付け替えます。 おぉ凛々しい♪ しかし・・・ホースクランプの発注を忘れました(>_<) サビサビ・・・(-_-;) 運転席側のみ、赤○のパーツを新品に移植します。 助手席側にはありません。 こんな感じで(^_-) 両バンクとも取り付けます。 ターボ側もしっかり固定します。 両バンクともヘッドカバー間のブローバイ系のホースを取り付けます。 ホース内部にはブラシ状の物とオリフィスが入っています。 オリフィス側を下側で取り付けました。 新車から16年の歳月は、少しずつ表面の疲労を蓄積させていたようで、よく見ると汚れや腐食がかなり凄いです(-_-;) 磨けばすぐに腐食するでしょうし、メッキもちょっと・・・金銭的に苦しい(^_^;) ここは器用で拘りがあるyoshiger君に発注(無償)です(笑) ワコーズの耐熱シルバーで塗装してくれました(#^.^#) 素晴らしい仕上がりに大満足♪ 自分で作業してたら愛機の不動期間が長くなるし、せっかく取り外したのに汚れたままでは・・・という悩みを解決してくれたyoshiger君に感謝です♪ 助手席側の過給圧コントロールソレノイド周辺です。 矢印が冷却水系パイプの固定ボルトです。 ネジ山が切ってあるところや、再使用するボルト類は、タップやダイスで整えておきましょう。 サージタンクが仕上がってきたので、サージタンク周辺を組み立てます。 サージタンク裏側でコンプリートしてしまうホース類を取り付けます。 AACバルブも分解清掃しておき、サージタンクに取り付けます。 ガスケットは当然新品です。 パイプとの共締めを忘れないようにして取り付けます。 ステーを仮固定後、両バンクの過給圧コントロールソレノイドバルブを取り付け、助手席側はステーにある例の冷却水系のパイプを仮固定します。 矢印のステーは、ネジ山が切ってありますので、サージタンク側の冷却水系パイプのステーが外側になるよう設置時から気を遣ってください。 ステーを仮固定としたのは、何度かサージタンクを仮置きして、位置決めをしなければならないからです。 サージタンクを何度か仮置きしては外す作業をしますので、画像のようなネジを購入しておくと楽チンです(^_-)-☆ 先程のネジを半分弱挿入し、そこに新品ガスケットを置きます。 これならばガスケットが悪戯に動いたりしませんので安心です。 サージタンクを設置する前に、赤○のホースは取り付けておかなければなりません。 ホースクランプを装着するとホースは動きません。 サージタンクを設置してからではホースクランプを装着できません(-_-;) 私の作戦は、画像のシール材を塗布してホースを取り付け、ホースクランプで固定します。 シール材が乾燥する前でしたらクランプを装着していても動かせますので、乾燥し始める前にエンジン側のホースを固定するということです(^_^;) これならばホースの角度に多少の融通が利きますし、乾燥すればシール材という・・・ダメ? しばらく経過すれば結果が判明しますが、メリットは適正な位置や角度でホースが固定できるということで、デメリットは先駆者がいないので人柱ということでしょうか(笑) サージタンク横のマウント位置が良好であれば、サージタンクを固定していきます。 先程位置決めに使用したネジを緩め、磁石で取り出します。 その後、正規のボルトを挿入し、固定します。 締付トルクは2.1kg-mをマックスで締め付けます。 個人的には、2.1kg-mの50%、75%、100%で締め付けました。 助手席側の矢印のボルトでステー同士を固定します。 ホースを取り付けます。 右がバキューム系、真ん中が冷却水系です。 ちなみに左の太いホースは既に取付済のブローバイ系です。 助手席側のブローバイ系ホースを取り付けます。 その他のホース類はサージタンクの取外しを参照して取り付けてください。 インタークーラーとターボ間のパイプは艶消しブラックで塗装しましたが、質感イマイチ(^_^;) 先程のパイプを取り付けます。 運転席側は楽勝です(^_-)-☆ 運転席側とは対照的に、助手席側は大難航(・・;) 塗装したのに傷だらけ・・・(>_<) オイルレベルゲージのガイドが邪魔です。 何か他に良い手があるかもしれませんが、私には無理でした(-_-;) パイプの位置決めボルトもしっかり締め付けます。 せっかくですので点火プラグを交換し、ダイレクトイグニッションを取り付けます。 私は予め交換しましたが、この辺はプラグ&コネクターの交換を参照願います(^_-)-☆ バランスチューブもyoshiger君に塗装してもらいました(^_^;) こちらも素晴らしい仕上がりです♪ コルゲートチューブもできる限り交換します。 コルゲートチューブは、熱に侵されたのかボロボロです。 意外にもホームセンターなどにはサイズがないので、ネットにて購入しました(^_^;) 点火系統、燃料系統を取り付け、配線やホース類の取付けに間違いがないか確認します。 自分の作業に自信がないので非常に心配です(・・;) かなりの量の冷却水が流出しましたので、クーラントの交換を参照してクーラントの補充とエア抜きをしてください。 いよいよ緊張のエンジン始動(^_^;) エンジンは無事にかかりました♪ 各部の漏れチェック(^_^;) 下廻りを含め、しばらくアイドリングさせてアチコチをチェックします。 アイドリング調整をして、どうやら漏れなどもなさそうなので、仕上げのオーナメントの貼り付けです♪ しっかりヒートガンなどで温めて貼り付けましょう。 サージタンクのカバーを装着して完成です(#^.^#) 矢印のホースが少し裂けましたが、製廃のため困っていました(・・;) 部品が製廃なら代替品を探すしかないということで、90度のシリコンホースを購入し、カットして使用しました。 耐久性が不明なので心細いですが、裂けたホースを再使用するよりは良いかと(^_^;) ブラックがなかったため、仕方なく画像の物となりました。 ホースクランプは、ホームセンターでオールステン製を購入しました。 画像のシリコンホースを購入しました。 ホースを切っては仮組という作業を繰り返し、適正な長さを模索します。 裂けてしまった純正ホース・・・これは信頼性が低いですよね(>_<) 交換した旧部品・・・頑張りました(^^)v 見た目は相当シャキッとしました♪ これであと15年くらい頑張って欲しいです。